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M&Aにおいて売却しやすい会社とは?重要なポイントとなる財務状況や社内体制についても解説

いざ、M&Aを検討し始めたとしても、「本当にうちのような中小企業が売却できるか?」と心配される経営者の方は多いのではないでしょうか。当然、買い手がいてこそのM&Aのため100%売却可能とは言えないまでも、しっかりとM&Aに向けて準備することで、売れやすい会社にすることは可能です。
本記事では、どのような会社であれば売れやすいのか、すなわち買い手にとって魅力的であるかについて、「財務状態」「社内体制」の観点から解説します。
もちろん買い手と事業上のシナジーが大きければ大きいほど、売却可能性は高くなりますが、シナジーは買い手によって変わってくるので、ここでは売り手自身にフォーカスして解説していきます。

財務状況はやはり重要!

1.売上・利益・キャッシュフローが成長または安定している

財務状況が良い会社は当然好まれ、また高い価格で売却することができます。とくに売上・利益が継続して安定的に発生している会社は非常に好まれます。ここでいう利益とは「調整後利益」であり、決算書の利益ではない点に留意しましょう。すなわち、節税目的で過大な役員報酬や生命保険を支払うことで利益を出さないようにしている会社もありますが、それらの費用を適正な水準にした場合の「調整後利益」で評価されます。また、減価償却費等の非資金費用が大きく、営業利益が赤字となっている会社でも、営業キャッシュフローが安定的に発生している場合は好評価となります。
ただし、M&Aに詳しくない買い手の中には、決算書の数字を過度に重視する「決算書バイアス」を持っている方もいるため、決算書上でしっかりと利益を出しておくことにこしたことありません。

2.自己資本比率が高く、借入金が適正水準である

次に、借入金が少なく自己資本比率が高い会社も好まれます。借入金は事業拡大のために必要であるため、ゼロである必要はありませんが、少なくとも債務超過の会社は売却がかなり困難となります。借入金の適正水準は業種や会社規模によって変わるため一概にはいえませんが、一般的に適正な目安としては借入金売上高倍率(=借入金÷売上高/月)が3~4倍程度、債務償還年数(=借入金÷(経常利益+減価償却費ー法人税等))が5~10年程度といわれています。

3.会社規模が一定以上ある

最後に、会社規模が一定以上ある会社も好まれます。会社規模の大きさによってM&Aの手間はほとんど変わりませんし、むしろ会社規模が小さいほうが属人的な要素が多く、潜在的なリスクを抱えているおそれがあるため、買い手は慎重にM&Aの検討を進める必要があります。そのため、会社規模が一定未満であれば、そもそも買収候補にされない可能性があります。業種にもよりますが、少なくとも売上高2~3億円程度ないと売却は難しくなります。また、会社規模が大きくなればなるほど、ファインド・投資会社・上場会社の買収対象になるため、買い手候補企業の選択肢が増えることになります。

社内体制は整備できていますか?

1.オーナー社長の属人的な経営体制から脱却できている

中小企業にとって、オーナー社長が会社に与える影響は大きいため、オーナー社長が抜けたときに、業績が下がり会社の価値が毀損されることは、買い手にとってリスクとなります。M&Aプロセスにおいてリスクが大きいと判断されてしまうと、買収を踏みとどまる、または安値での評価となります。したがって、オーナー社長が(将来的に)抜けても業績に与える影響は限定的である会社が買い手には好まれます。
属人的な経営体制から脱却するためには権限委譲を進めることが重要です。権限委譲を進めるためには、まずは経営幹部や幹部候補生を育成し、意思決定の一部を委譲、経営者は最終意思決定のみを担うような体制にシフトしていかなければなりません。経営者によっては、自分が見えないところで意思決定されていることに不安を感じる方もおられますが、自分が会社から退くことを前提に経営体制を構築することは、経営者としての手腕になります。とはいえ、中小企業の多くには経営幹部がいない、育成できないという課題を抱えているのも実情です。その場合においては、ITを活用することで社内のデータ・ノウハウを蓄積することが重要になります。決して、経営者の頭の中でしか再現できない「長年の経験による」意思決定はしてはいけません。

2.正確な決算体制が構築され、経営管理ができている

また、前述したとおり会社の財務状況は買い手にとって重要な判断基準となるため、決算数値が信頼できることは重要です。決算数値が正確でない可能性がある場合は、買い手はリスクを抱えて買収することになるため、当然に適正な価額よりも安値での評価となります。したがって、毎月事業別の損益情報を作成し、財務状況をリアルタイムで把握できている会社が好まれます。とくに、上場会社が買い手の場合は買収後すぐに四半期財務諸表の情報開示があるため、経営管理体制が整備されていない会社に対する評価はかなり悪くなります。

3.コンプライアンスに問題がない

コンプライアンス上の問題がない会社が好まれることはいうまでもありません。M&Aプロセスにおいて法令違反が発見された場合には、M&Aが破談となるおそれが十分あります。また、買い手が上場会社の場合は厳しいコンプライアンスが求められるため、事前準備としてコンプライアンス違反がないかチェックしておかなければなりません。

おわりに

ここまで、売れやすい会社の特徴を解説してきました。「財務状況」「社内体制」は複合的に評価されるため、業績が悪化している会社でも「社内体制」を適切に整備することで売れやすい会社となり得ます。したがって、M&Aを検討し始めた際には、自社が売れやすい会社に該当するのかという観点で多方面から検討し経営改善していく必要があります。
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